キチオタ日記

何をやっても中途半端な人間は、逆に言えば何でもある程度できる。

電車内で知らない人に浮気をされた話

朝の通勤・通学の電車で隣に可愛い女が座るか座らないかで、その日のモチベーションがだいぶ変わってくる。

可愛い女性が座れば何か嫌なことが起きても、

「でも俺朝隣に可愛い女座ったしw」

と心の中でセーフティネットを張れるのだ。例え通りすがりの人に理不尽に殴られても、

「この人は隣に可愛い女が座らなかったからイライラしてるんだなぁ、かわいそうに」

と心の余裕が持てる。

しかし中には臭いのキツイおじ様もいるので、いわば電車内隣人ガチャを毎日引いてることになる。

 

ある日いつものように電車で座ってると、とびきり可愛い子が隣にきた。凄まじいオーラを放っており、レア度はSSRで間違いない。興奮する感情と息子を抑えていると、

まさかの展開がきた。

ううううたた寝をしているじゃないかっ!!

そして、そのまま彼女の頭は僕の肩に着陸した。金を払ってリフレに行くのが馬鹿らしくなった。世界一幸せな肩はここにあるんだと実感した。息子もムクムクしてきて、ムクムクだった。

はたから見れば、僕と彼女はカップルである。

「昨日はお泊り楽しかったな♪一緒に夜更かししちゃったね。私まだ眠いや…」

きっとこんな感じを想像するに違いない。

 

しばらくヘブン状態になりながら一瞬のような悠久の時間を過ごしていると、電車が大きく揺れ、彼女の頭が僕の肩を離陸した。なんと僕じゃないもう片方の男の肩に頭を預けたのだ

 

僕は浮気をされた

 

昼ドラでやってるドロドロの浮気や不倫とかそんなものより遥かに身に染みた浮気だった。コップに満たされていた欲求は一気に抜け落ち、空白だけが残った。失くして初めて気づくその空白は非常に重く、肩が重い。片思い。なんつって。(ここで読者が減る)

世界一不幸せな肩はここにあるんだと実感した。

「こんな思いするくらいなら、僕たち出会わなければ良かったんだっ!」

僕の肩はそう言っていた。

 

そのまま絶望と虚無に押し潰されていると、電車がまた大きく揺れた。そのまさかだ、彼女の頭が僕の肩にカムバックしてきた。

あれほどの幸福があるだろうか。頭の中では『ラブストーリーは突然に』が流れる。他の男の肩を経験してみるも、やはり僕の肩にメロメロなのだ。裏切りの明智光秀も、人を欺く政治家も、僕の肩の前では可愛い子羊に成り下がるだろう。

 

自分で書いてて気持ち悪いなコイツと思ったので、今回はここらへんで。

世界よ、これが彼女を作れず拗らせた青年の末路である。

 

 

 

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